正義は存在しない:インドのカーストと学校のいじめ

x:正義とは何か、みたいなことたまに大学の授業のトピックで見たりするんだけど、何だと思う?

B:正義については、「時代によって異なる」ことがポイントだと思うよ。例えば、紀元前1700年ほどに発布されたハンムラビ法典では、社会階級を「上層自由人」「一般自由人」「奴隷」の三つに分け、それらは神によって定められたとして、当時社会的に認められていたんだ。

X:すごい時代だね

B:インドでは、3000年前、北からアーリヤ人が攻めてきてから、ヒンドゥー教で知られるカーストが形作られた。彼らは指導的立場を確立するため、高い地位作り出し、現地民を抑圧した。上層階級にものは特別な職業につくルールを作り、下層を汚物と扱い、異なる地位の人々との結婚や交流を禁止した。侵せば、穢れるという風潮を流して、やがてそれが神話、文化として根付いた。

X:それがカーストと呼ばれるようになったんだ...

B:ただ、特権階級におさまろうとする人々の心理は、どの人間にも共通する生物的な生存欲求にあるんだ。権益取られ、生き残られなくなる恐れを簡潔に片付ける方法が、「汚染」の原因とみなし、他者と引き離すことなんだ。

X:これって、小学校などでよくみかけるいじめに似てないかな。誰かを触って、「~菌が付いた~」って小ばかにする子供はよくいるよね

B:私たちの身近なところに差別意識はあるってことだね

X:そして、正義というものも、時代によって変わり行くというわけか...